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2013年11月1日金曜日

二・二六事件以後、日本が戦争に向って

歩を進めた過程の中で、海が不意に深くなるように、戦争への傾斜が段を成して急に深まった場面が幾つか数えられるが、南部仏印進駐は、その大きなステップの一つであった。
山本は最初に、井上航空本部長に向って、
「井上君、航空軍備はどうなんだ?」
と聞いた。
井上は、
「あなたが次官の時から、一つも進んでおりません。そこへこの度の進駐で、大量の熟練工が召集され、お話にならない状態です」
と答えた。

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