連隊区(れんたいく)
師管と一対をなす用語で、師団の下に連隊があるように師団管区の下に連隊区がある。
明治の建軍以来、日本陸海軍は大部分を徴兵制度で一部を志願制で兵員をまかなっていたが、この師団管区・連隊区の目的は全国から徴兵するためのメカニズムであった。
具体的にいえば、東京都日本橋区(現中央区)に本籍をもつ青年は満二〇歳になると、日本のどこに住んでいても本郷連隊区司令官から通知が届き、徴兵検査を命ぜられて指定の検査場に行く。戦争になると突然、連隊区司令官の名で舞い込んでくる召集令状(赤紙)で歩兵第一連隊に入隊し、同連隊長の指揮下に入るわけだ。
人生五〇年の時代に、日本の男子は満四〇歳の国民兵役の義務が終わるまでは、自分の出生地の連隊区から逃げられなかった。
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