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2014年10月28日火曜日

「川尻(勉)君、ああ、ご無沙汰をして

おります。出撃のあの時、あんたと握手して別れた。あれはまだ、いまだに、手に残っております。あんたが輸送船やったかな、撃沈したのを艦長は潜望鏡で確認されておりますので、本当によう首尾よく目的を果たされたなあと思って感激しております。日本はあれ以来、何とか栄えております。どうかご安心ください」(人間魚雷回天の元搭乗員、坂本雅俊氏)

「我々の潜水艦が攻撃を受け、あわやというあの時点、朝の四時、まだ薄暮やったと思いますが、荒川(正弘)君は無事発進されて駆逐艦をやっつけていただいた。関(豊興)さんと荒川君のおかげで潜水艦は助かった。私は故障でその時出られなくて本当に申し訳なかった。もう六十何年、悶々としておりました。あんたらのおかげで生き長らえさせていただいておりますが、本当に申し訳ないと思っております」(同、坂本氏)
『日本海軍400時間の証言』

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