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2017年4月17日月曜日

二〇〇六年の二月、事件から七十年目にして初めて、

二・二六事件で殺害された重臣たちの生々しい写真が世に出た。
(中略)
実に凄惨な現場であった。六十代、七十代の天皇の側近たちはめった斬りにされ、そして銃でも撃たれている。これらの写真を見ているうちに、内務省は同じものを昭和天皇に見せたのだろうかという疑問が湧いてきた。
(中略)
(事件当時)もし現場写真を天皇が見ていたとすれば、決して青年将校を許すことはないだろう。七十年の時が経っても、見る者に恐ろしさを感じさせる写真なのである。
「朕自ラ近衛師団ヲ率ヰ、此ガ鎮定ニ当タラン」
天皇は尋常ならざる怒りを抱き、「凶暴」「殺戮」という言葉で青年将校を非難している。その言葉から、あの現場写真を見た可能性を感じることはできないだろうか。
『検証・昭和史の焦点』

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